棋聖戦
YOL囲碁サロン POWERD BY IGSパンダネット
YOL囲碁サロンが無料体験できます! 入会前にお試し対局
YOL囲碁サロンとは 既に会員の方はこちら
対局・観戦ソフトのインストール
詳しい資料の請求はこちら
入会のお申し込み 今ならもれなく羽根直樹棋聖の揮毫扇子をプレゼント!



第28期 棋聖戦七番勝負 第5局(神奈川県箱根町 冠峰楼)

◆ 山下棋聖、二勝目

白番:山下敬吾 棋聖 5時間41分 1−156手完
黒番:羽根直樹 天元 7時間54分 (持ち時間各8時間)
午後4時13分終了 白中押し勝ち
ライブ版はこちら
ライブ版はじめての方はこちら

棋譜

 第28期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、山下敬吾棋聖(25)と挑戦者、羽根直樹天元(27)の第5局は25日午前9時、神奈川県箱根町の「冠峰楼」で始まった。羽根が4勝目を挙げて棋聖位を奪取するか、第4局で1勝を返した山下が連勝し、勢いづくかという大一番だ。

 対局室は、箱根の山々と庭園が見える14畳の和室。山下は午前8時56分、羽根はその1分後、気合の入った表情で入室した。立会人の高木祥一九段が「時間になりましたので、始めて下さい」と告げ、対局がスタートした。

 先番羽根の第1手は右上星。山下は白6まで、第3局と同じく左辺を中国流に構えた。白番の中国流は比較的珍しい。羽根は黒7から9と下辺に展開、穏やかな立ち上がりとなった。

 黒11は48分、白12は23分。両者の着手が遅くなってきた。黒13のカカリから上辺の攻防が焦点となった。山下が白16と押さえた局面で正午となり、昼食休憩に入った。

 午後1時に再開。白20までの進行を見て、解説の依田紀基名人は「山下棋聖らしい、手厚くゆっくりした打ち方」と話した。

 足早な黒21に対し、山下は白22のツキアタリ。「左上の黒1子を悪手化し、攻めの調子を求めようという強情な手。なかなか気がつかない」と高木九段。

 黒25のツケに対する白26の伸びが、意表を突く反発。ここから激しい接近戦に突入した。両者とも最強の頑張りを見せ、難解な局面となるなか、午後5時20分、羽根が37手目を封じて1日目を終えた。

 依田名人は「まれに見る険しい戦い。目を離せない攻防が続きそう」と話している。

 2日目も山下、羽根の順に入室。前日の手順を並べ直した後、高木九段が開いた羽根の封じ手は、予想の一つ、黒37のカケツギ。右上隅を守る落ち着いた手だ。

 これに対し、山下は白38のノゾキを決め、白40と形を整えた後、白44から右辺に侵入した。白48に、羽根が黒49と右上を守ったのは仕方ない。白から手のあるところだ。ここで山下が主導権を握った。

 山下が白50、52と中央になだれ込むと、羽根は黒53のボウシで出足を止める。白の薄みをにらみ、下辺で黒地をまとめようという狙いだ。

 羽根が下辺の黒模様を広げると、山下も白62から左辺の模様を膨らます。さらに白72まで右辺の眼形を確認。控室では「白が優勢になった」という声が強まった。ここで昼食休憩に入った。

 午後1時に再開。羽根が47分の長考の末、勝負手を放った。左辺の黒73のツケだ。左上隅が手残りとなったが、羽根はここを保留し、黒85の三々入りから左下隅をえぐった。

 この後、羽根は黒113から再び左上で動き出し、巧みに生きたが、山下は白地をまとめ、白126から下辺を荒らして優位を保った。さらに白142、144と寄せながら黒の眼形を奪う。最後は白152のツケコシが決め手。黒は破たんを免れず、羽根が午後4時13分、156手までで投了、山下の中押し勝ちとなった。山下は3連敗後の2連勝。

 第6局は3月10、11日、新潟県六日町の「龍言」で行われる。

 山下棋聖の話「右上で黒49と手を入れさせ、打ちやすくなりました。まだ星は悪いので、次も頑張ります」

 羽根天元の話「初日から全く駄目でした。第6局でも全力を尽くすだけです」


第1局の結果  第2局の結果  第3局の結果  第4局の結果
第6局の結果  第7局の結果

第28期棋聖戦七番勝負 直前特集記事はこちら
過去の棋聖戦 歴代棋聖