棋聖戦
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 第28期 棋聖戦七番勝負 第2局(福岡市中央区 ホテルニューオータニ博多)

◆ 羽根天元、中押し勝ちで2勝目

黒番:山下敬吾 棋聖 7時間56分 1−206手完
白番:羽根直樹 天元 7時間48分 (持ち時間各8時間)
午後6時36分終了 白中押し勝ち
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棋譜

 福岡市中央区のホテルニューオータニ博多で行われていた第二十八期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、山下敬吾棋聖(25)と羽根直樹天元(27)の第二局は、二十九日午後六時三十六分、二百六手までで羽根天元が中押し勝ちし、通産成績を二勝とした。

 第一日目(二十八日)は、左上で難解な大ナダレ定石に進み、黒37以降、前例のない形ができた。51分考えた白42が、中央を補強しつつ上辺への援軍にもなる好手。山下棋聖も右下隅のシマリ、右辺のヒラキにまわり、地合いで先行した。羽根天元が左上の黒の一団を攻めたてたところで、打ち掛けとなっていた。

 この日、定刻の午前九時、立会人の石井邦生九段が開いた山下棋聖の封じ手は黒59の押し。すぐに63は、白から61に打たれて黒が不満。黒65と、眼形の乏しい一団が逃げ出す展開になった。黒67では70の二間跳びも考えられたが、ケイマにかけたのは「最もがんばった手」と加藤正夫九段。

 黒83と伸びて中央が安定したが、白も右上方面に厚みを築いた。白84のツメに黒は手を抜けない。白86と、形を整えながら様子を見た局面で昼食休憩。再開後の黒87は中央の白をにらんだナラビ。白90のオキ、92のワタリは「気合負けしないという、気持ちが入った手」(石井九段)。羽根天元は白98まで実利を稼ぎ、地合いで少しリードした分、中央が薄くなった。

 黒115まで生きたのに対して、白は116とくつろぐ。控室の加藤九段らによる検討では、黒117で122に下がり、白の薄味をつく作戦が有力だった。実戦は、白が右辺で収まり、大きな126のコスミを打つことができた。その後、黒は下辺、白は上辺を囲った。白150、152がうまい手順で、左下に広い地を確保。羽根天元が地合いではっきり優位に立った。

 山下棋聖の勝負手、黒163のノゾキに、白165と受ければ穏やかだったが、白164と反発したことから、右上で難解な戦いに。山下棋聖は上辺に侵入して白の眼形を脅かし、控室では一時「逆転か」という声も上がったが、羽根天元は白188までうまく切り抜けた。  解説の小松英樹九段は「白90から94が打ちすぎで、中央が薄くなった局面では、黒にチャンスがあった。最後の羽根天元のしのぎは鮮やかでした」と話している。

 羽根天元の話「中央の白が薄くなったのは頑張りすぎでした。右上ももっと冷静に打つべきでした」

 山下棋聖の話「一日目で形勢が悪くなってしまった。これまで内容がひどいので立て直さないと」


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